工場移転に際しシステム一本化 百貨店の売上管理が決め手

株式会社鶴屋?信様

株式会社鶴屋吉信様

事業内容 和菓子製造販売
設立 昭和25年(1950年)
資本金 4,000万円
社員数 500名
本社所在地 京都府京都市上京区今出川通堀川西入る
導入システム 食品製造小売業向けシステム「スーパーカクテルCore FOODs STORE」

導入後の効果

  • 拠点ごとのマスタを一本化し、売上状況の把握が大幅に短縮された
  • 百貨店(店舗)の売上管理もシステムの標準機能でカバー
  • 上代管理をする商習慣にあわせ、ギフト注文のシステム化へも対応
  • 製造・原価管理もシステム化、ロスの数値化による現場業務を改善

 京菓匠鶴屋吉信は創業200年を超える京都最大手の老舗和菓子メーカーで「京観世」「柚餅」など伝統的な銘菓に加え、和菓子文化の裾野を広げるため、時代にマッチした現代風の和菓子の製造・販売も手がける。
京都・東京の直営店に加え、全国の有名百貨店70数店にテナントを構える。商品アイテムは2,000を超え、販売管理は従来、オフコンで内製化した独自システムで受発注、物流、伝票発行、売り掛けなどに対応してきた。拠点ごとにマスタがあり、全社の売上把握に2日以上かかった。
 2018年に製造拠点を亀岡新工場に移転することが決まり、システムは1年前倒し刷新し、工場移転に併せ一本化することになった。
オープン化に際して、内田洋行ITソリューションズが提案する「スーパーカクテル(スパカク)」は、百貨店の売上管理が標準装備されている点が導入の決め手となった。

2018年、亀岡の地に誕生した「鶴屋?信FACTORY」併設の店舗。
丹波大納言小豆などの地産地消をテーマにしたお菓子もご用意しております。

店舗管理システム導入の背景


-『スーパーカクテルCore FOODs STORE』導入当時の御社の状況を教えてください。-

商品点数の増加により、管理が煩雑に。オフコンではデータの再入力など無駄な作業が多かった

 生菓子や干菓子、ようかんなど組み合わせたギフトセットにすると品数は2,000以上に増え、管理が煩雑になる。
BtoBは、社寺や一般法人、各種団体が取引先となり物量も多く、季節ごとに焼き印や餡の具材を変えるなど伝統をベースに工夫が求められ合理化し効率化しないと対応しづらい。
一方、中元・歳暮市場は年々減少するが、若者向けやお一人様需要など新たな需要は、今後拡大する分野として対応が必要だ。
 オフコン時代には、元帳の打ち出しにも数時間かかり、受注時の数字を売上計上で再入力が求められるなど無駄な作業が多かった。
「他社のオープンシステム化で苦労話を聞いていたため、稼働するまでは本当に不安だった」(中尾滋樹管理部情報システム担当課長)と当時を振り返るが、実際には思いの他スムーズな導入となった。

大正9年(西暦1920年)創案のロングセラー銘菓「京観世」(写真左)と
明治初年(西暦1868年)創案、代々受け継ぐ鶴屋?信の代表銘菓「柚餅(ゆうもち)」(写真右)

システム導入のポイント


-『スーパーカクテルCore FOODs STORE』を導入された決め手を教えてください。 -

百貨店(店舗)の売上管理が標準装備されていた

 導入に際し3社、導入の検討をしたが、スパカクだけが標準で百貨店の売上管理を持っていた。
「他社はカスタマイズで対応できるという触れ込みだったが、カスタマイズの範囲を減らしたいとの考え方からスパカクを選んだ。
結果的に導入後、一部カスタマイズしたが、通常、百貨店の歩率はバラバラでテナント側は独自の売上や入金管理を強いられるがそれが標準でできるのが魅力的だった」という。

システム概要

システム導入の成果


-『スーパーカクテルCore FOODs STORE』の導入において、苦労された点はございますか。 -

ギフト注文の対応はシステム化が難しく、商習慣にあわせ一部作り込みで対応

 小売、法人向けのギフト注文で、のし紙や連名表記など細かな注文への対応はシステム化が難しかった。オフコン時代は、のし紙の手書きイメージをスキャンし1枚1枚伝票印字していた。新システムではデータ量とハードの問題もあり、イメージ処理を廃止し紙ベースの「仕上依頼書」に置き換えた。スパカクは下代管理が基本で、上代管理をする同社の商習慣にあわせ一部の作り込みをしている。

今後の展望


-『スーパーカクテルCore FOODs STORE』を導入されて今後の展望をお聞かせください。 -

ロスの数値化と改善ができるよう、現場にも理解求め業務改善を進める

 店舗販売を導入後、スパカクで製造・原価管理のシステム化も進める。当時はデータ管理は御法度で手書き帳簿を使っていた。レシピや原価のデータ漏洩リスクの方が怖かった。
時代も変わり老舗でも原価把握は必須。製造の現場では「システム化はなかなか理解されづらいが、ロスが数値化され、数値が改善できると楽しくなるはずだと現場にも理解を求めて運用にこぎつけている」と語る。

※掲載内容は取材時点のものです。

おススメの製品・ソリューション

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