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生産管理はエクセルでも可能? 独立したシステムのメリット・デメリットも解説

システム化されている業務とExcelで管理している業務があり、システム同士の連携が取れていなかったり、二重入力が発生してはいませんか?
分散化している業務情報では、必要な時に正確な情報を把握できません。
業務情報(販売・製造・在庫)を一元管理することで、「作業の省力化」「業務の効率化」を実現します。
ここでは、システムが分かれていることのメリット・デメリット、エクセルで管理することのメリット・デメリットから一元管理の必要性についてみていきます。

別システムになりがちな業務

日々の業務において、システムは必要不可欠なものとなっています。とりわけ、受発注管理や在庫管理、売上管理などの企業の中核となるデータを扱う業務については専用の販売管理システムを導入されていることがほとんどではないでしょうか。
製造業においては、生産管理や原価管理も販売管理同様に重要な業務ですが、専用システムは高額になることも多いため、エクセルでシステムを構築し、生産計画や製造原価を管理されている現場も多いようです。

生産管理システム

生産管理システムは、製造業における販売や生産計画製造指示所要量計算製造工程など様々な情報を管理するためのシステムです。これらの情報を一括して管理することが業務の効率化に繋がります。
食品製造業においては、トレーサビリティや賞味期限の観点から製造ロット単位での管理も重要になります。
生産管理システムに求められる機能は主に以下のようなものが挙げられます。

・構成(レシピ)管理
・生産計画管理
・製造実績管理
・賞味期限管理
・トレーサビリティ
・ロット別の製品、原料管理 等

原価管理システム

原価管理システムは、製品の製造にかかった実際の原価算出や損益分析、新製品等の原価シミュレーションなどを行うためのシステムです。
原価には原材料費や光熱費、人件費など様々な要素が含まれ、複雑な計算が必要になります。
原価を把握することで、製品の収益性や損益分岐点などの的確な経営判断に繋げることができます。
原価管理システムに求められる機能は主に以下のようなものが挙げられます。

・原価計算
・予定原価と実際原価の比較
・原価シミュレーション 等

システムを個別で運用するメリット・デメリット

個別運用のメリット

システムを部門単位などで個別運用するメリットは以下のようなものが挙げられます。
・導入・運用コストを抑えられる
・業務フローを変えずに導入できる

導入・運用コストを抑えられる

各業務に絞った機能だけを備えていれば良いため、規模も抑えられ導入までの費用や期間が短くて済みます。
また、システム規模が小さければその分運用にかかるコストも低くなります。

業務フローを変えずに導入できる

業務範囲が限定されるため、現在の業務フローに合わせたシステム構築がしやすくなります。
新たなシステムを導入する際に、業務フローを大きく変更することなく導入ができるでしょう。

個別運用のデメリット

システムの個別運用でのデメリットは以下のようなものが挙げられます。
・必要な情報にすぐアクセスできない
・情報の整合性が取りづらくなる
・社内でのシステム管理が煩雑になる

必要な情報にすぐアクセスできない

情報が分散して管理されていると、それぞれの情報を管理している部署に問合せする必要が出るなど、情報を取得するのに時間がかかります。業務を進めるための工程が増えることで、その分作業効率も下がってしまうでしょう。
また、システム面においても同様のことがいえます。販売や製造、原価に関わる情報はそれぞれが繋がっていますが、別々のシステムで管理されている場合、各システムであるタイミングでデータを抽出して、それを取り込む必要が出るためリアルタイムな更新ができません。
その分、得られるデータの即時性が失われてしまいます。

情報の整合性が取りづらくなる

複数部署で類似した情報を管理していることがありますが、処理方法の違いや管理方法の違いで本来は同じ情報にも関わらず異なる数値になるといったことも起こります。
これが積み重なっていくと、何が正しい情報なのかがわからなくなり、業務効率の低下を招く要因となります。

システム管理が煩雑になる

複数部署で、複数のシステムが運用されている場合、社内のシステム管理者は複数のシステムを管理する必要が出てきます。
運用方法や管理方法も異なる複数システムに対応するため管理コストが高くなり、システム担当者の属人化にも繋がってしまいます。

生産管理・原価管理をエクセル管理するメリット・デメリット

ここでは、食品製造業において個別システムとしてエクセルで構築されることの多い生産管理原価管理についてのメリット・デメリットを見てみましょう。

エクセルで管理するメリット

エクセルは関数やマクロなど多くの機能があり、身近で使い勝手の良いソフトウェアです。
具体的なメリットは下記のようなものが挙げられます。

・低コストで運用できる
・誰でも使える
・機能追加などのカスタマイズが比較的容易
・データ連携が可能

低コストで運用できる

エクセルはほとんどの企業のPCに導入されています。
新規にエクセルのライセンスを購入する場合でも、新たにシステム開発やソフトウェア、サービスを導入するのと比較すると圧倒的に低コストです。
また、関数やガントチャート、マクロといった有用な機能も搭載されています。
最小限のコストで生産管理や原価管理を始められるため、PCを使った管理を検討する際にはエクセルが候補に上がるでしょう。

誰でも使える

エクセルは多くの企業や学校でも使われるため馴染みの深いソフトウェアです。
そのため、基本的な操作についての社員教育が必要になったとしても最小限で済み、新入社員でも早い段階で使いこなすことができるようになります。
既存の社員にとっても、新たなシステムを導入して使い方を覚えるより心理的な負担は軽いものとなるでしょう。

機能追加などのカスタマイズが比較的容易

エクセルにはVBA(Visual Basic for Applications)によるマクロ機能が搭載されています。この機能を使うと簡易的なプログラムで複雑な処理を実行することができるようになります。
マクロ機能を活用することで、データの集計や、集計されたデータの分類分け・グラフ化が容易になります。
VBAによるプログラミングが必要になりますが簡易的なものですので、専門的な知識がなくてもシステム構築ができるようになります。
必要に応じてフレキシブルに機能の追加・修正ができるため、自社の業務に合わせたカスタマイズができるという優位点があります。

データ連携が可能

エクセルには他システムから出力されたデータを取り込む機能や、作成したデータを出力する機能があります。
構築したエクセルシステムで作成したデータを、販売管理システムや会計システム等に取り込むだめの形式にして出力することで、他システムとの連携も可能です。

エクセルで管理するデメリットとリスク

手軽で便利なエクセルですがデメリットもあります。
具体的なデメリットは下記のようなものが挙げられます。

・登録できるデータに上限がある
・処理速度が低下する
・履歴が記録できない
・セキュリティ面での不安がある
・属人化しやすい
・意図しないファイルの変更や、削除される可能性がある
・バージョンによる互換性の問題

エクセル管理のデメリットとリスク

登録できるデータに上限がある

エクセルには登録できるデータ数に上限があります。
エクセル2021やMicrosoft365の場合、上限は「1,048,576 行、16,384 列」となります。一見多いように見えますが日々様々な製品を製造し、そのデータが蓄積されていくことを考えるとそれほど余裕があるとはいえません。
エクセルでシステムを構築する場合は、この上限が足枷になってしまうことがあるでしょう。

処理速度が低下する

エクセルは扱うデータ量が増えると起動に時間がかかり、処理速度が低下します。
さらに関数やマクロを多用することも速度低下の要因となるため、日常業務で使用するには業務効率も悪くなってしまう可能性があります。

履歴の把握が困難になる

エクセルは表計算ソフトで、データ入力や編集履歴をログなどで一元的に管理する機能は付いていません。
そのため、いつ、誰がファイルを更新したのか、更新した内容は何か、といった内容を把握することが難しくなります。
どこかで入力ミスなどが発生してしまった場合、その内容の洗い出しや修正のために多くの時間を割くことになりかねません。
また、エクセルファイルは複製することができるため、複製したファイルを更新して元のファイルを更新していなかった結果、どれが最新のものなのかがわからなくなるというリスクが生まれます。

セキュリティ面での不安がある

複数人でエクセルファイルを使用する場合、共有サーバーやクラウド上に置いて使われることになります。
ファイルは複製可能ですので、構築したシステムをデータごと持ち出されてしまうリスクもあります。
蓄積されたデータの流出による影響は、場合によっては自社だけの問題に留まらず取引先等の他社にも及びます。
そうなってしまった際には、取引先からの信頼までもを失うことになり、その損失は多大なものになってしまいます。

属人化しやすい

VBAマクロや関数を使って作るエクセルシステムの構築は、比較的容易ですが、それでもある程度の知識が必要になります。
詳細な設計書や、修正履歴が残されることはあまりなく、入力されたデータの処理方法や全容を把握している人は開発者以外にいない状態が発生します。
機能追加などのメンテナンスも開発者が担当することになるため、属人化が進みます。
属人化してしまうと、開発者の退職や、休み等で不在の際には不具合対応ができなくなる恐れがあり、最悪の場合業務ができなくなってしまうでしょう。

意図しないファイルの変更や、削除される可能性がある

エクセルは表計算ソフトなのでセルの移動や追加・削除、複製ができてしまいます。
何か一つ変更されるだけで全体が動かなくなってしまったり、不正確なデータが生じる可能性があります。
また、ファイル自体を誤って削除してしまうといった事故も起こります。
バックアップを取っていたとしても、それまでに入力していたデータを再度入力しなければならないため、復旧にも時間がかかります。

バージョンによる互換性の問題

新しいバージョンのエクセルがリリースされ、バージョンアップした際に、旧バージョンで作られたプログラムが動かなくなることがあります。
生産管理や原価管理のように、複雑なシステムになるほどその危険性が高まります。

生産管理や原価管理はERPの活用がオススメ

エクセルは低コストで導入でき、多くの人に馴染みがあるため利用しやすいというメリットがあります。
しかし、扱えるデータ量の制限や処理速度低下、属人化などのデメリットがあるため生産管理や原価管理のような基幹業務を担うようなシステムの構築には向いていません。
また、一から構築するとなると時間もかかるため、システム導入を検討する際は導入実績の豊富なパッケージソフトがお薦めです。
履歴管理やセキュリティ面などのデメリットもなくなり、情報を一元管理できるようになることで生産管理や原価管理に関わる多くの業務を効率化することが可能になります。

さらに、食品製造業向けに特化したパッケージソフトであれば必要な機能が標準搭載されています。
必要に応じてカスタマイズをすることで、導入費用を抑えつつ自社の業務にあった使いやすいシステムを導入することが可能です。

販売管理、生産管理、原価管理が一体になったERPであれば、情報の一元管理ができます。
リアルタイムで情報が更新され、マスタ情報なども分散することなく管理できるため、各部門での情報共有やスピード感のある経営判断も可能になるでしょう。

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