- 社 名
- 大坪水産株式会社
- 事業内容
- まぐろ・かつおを主とする各種水産物の製造加工及び販売
- 創 立
- 1992年8月1日
- 資 本 金
- 2,000万円
- 所 在 地
- 〒421-0212 静岡県焼津市利右衛門391-1
大坪水産は、1992年の創業から冷凍マグロ・カツオ加工場の大井川工場とチルドマグロ加工場の焼津工場の2拠点体制で生産を確立してきました。
創業以来の基本姿勢は一貫した品質主義で「高度に管理された優れた製品を、安定的に顧客に届けること」に社員一丸となって取り組んでいます。
導入後効果
Effect
- カスタマイズで浜値乱高下にも柔軟に対応
- 支払いサイクルの短い水産業の在庫や原価を把握できるように
- 水産業のDX化対応
導入の背景
Background
正確な原価把握に課題
和食文化の海外への普及や近年の漁獲高の減少による浜値の乱高下で、正確な原価を把握する必要がありました。
製品・原料・資材の正確な在庫も把握できておらず、今後の事業拡大計画に合わせて現状のシステムの見直しを検討し、7年前に「スーパーカクテル(スパカク)」を導入しました。
スパカクをベースにした独自のオペレーションができるようにカスタマイズで微調整を図っています。
導入のポイント
Point
多数導入実績と大手水産会社との取引
旧システムは大坪隆明代表取締役が、2000年に第2工場操業時に一念発起し手書きからの脱却を図るため地元システム会社に依頼しました。その後、そのシステムも長年にわたる使用で構成が複雑化し、ソフトウェアの開発のサポートも得られなくなっていました。帳票もいくつかのエクセルデータを加工・作成し2重入力もあり、非常に効率が悪い状況だったといいます。
事業拡大で「在庫や原価の把握を何とかしたい」と考えているさなか、同社のメインバンクの静岡銀行が業種こそ違うものの、スパカクのユーザーでした。申し分のない導入実績や複数の大手水産会社との取引も魅力で、顧問を務める静岡銀行の出向役員の勧めが決め手になりスパカクの導入に踏み切りました。
導入の成果
Results
カスタマイズで浜値乱高下にも柔軟に対応
システム化は一筋縄で行きませんでした。スパカクは水産業で実績はありますが、水産業専用ではありません。
ユーザーごとにやりたいことも違うため、現状はスパカクをベースにカスタマイズで対応する形をとっています。
同社の事業は大手水産会社や缶詰工場のように大量生産を行う装置産業的なモノづくりではありません。コロナ禍の水揚げ不足で、浜値が乱高下する中で、支払いは10日毎、鮮魚、特に刺身はとにかく資金回収のサイクルが短いため、過去に導入したスパカクでは柔軟に対応できなくなりました。
この3年で見直しをかけ、昨年は原価システムを刷新し、現在検証中で「前よりは精度は上がった」(飯塚覚常務取締役)と評価します。表示のパッケージは導入以来、定期的にアレンジしていますが「カスタマイズに応じて段々と良くなってきた」(同)と話します。
支払いサイクルの短い水産業の在庫や原価を把握できるように
大顧客は市場や量販店とさまざまで、全国規模で取引するので、発注書も先方の要望に合わせて提出する必要があります。約1400あるアイテムを、自分たちの入力しやすい書式の発注書で受けながら微調整を加え、入力をスパカクに任せることで、請求書発送など一連の流れは楽になりました。受注では顧客との通信手段にLINEを使う提案も受けています。
水産業のDX化対応
水産業のDX化は遅れており、FAX対応すら面倒という得意先もいます。同社の事務員からは「スパカクにたどり着くまでの説得に時間がかかる」と報告を受けますが、数値さえ入力すれば原価も何とか出せると意欲的です。
また、システムは10月のインボイス対応も可能なため心強いと話します。
今後の展望
Prospects
生産インフラ世界一
「焼津には200超の水産会社があり超低温冷凍とマグロ・カツオの加工技術、生産に関わる人材までインフラは世界一。課題はどこも同様で、水産業のスパカク標準版を作って欲しい」(同代表)とご要望をいただきました。
「スパカクが進化することでわれわれもさらに進化できる」と思いを語っていただきました。
※掲載内容は取材時点のものです。
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