- 社 名
- 田中製餡株式会社
- 事業内容
- 餡製品・菓子製造業
- 設 立
- 1950年9月27日
- 資 本 金
- 1億円
- 社 員 数
- 141名
- 本社所在地
- 東京都大田区大森西2丁目2番4号
導入後の効果
Effect
- 原料発注をシステム化し過不足のない原料調達が可能に
- ロットトレースを実現し、顧客からの問い合わせに瞬時に対応
- システム化により原料発注がラクになり、原料不足も解消
- システムから欲しい資料を出力・加工できるのでシステム担当者の負担軽減
田中製餡株式会社様は1950年に東京・大田区に設立した製餡メーカーで、業界初の練餡専門工場を新設した。
北海道産の小豆や砂糖など原料にこだわった業務用製品の製造・販売に加え、百貨店向けギフト用デザートなど、年間で約1,300アイテムの製品を生産する。全体の約8割が受託生産。
(左)かのこ豆大納言 (右)とろける水羊羹5種
システム導入の背景
Background
――『スーパーカクテルデュオFOODs』導入当時の御社の状況を教えてください。
パッケージシステムでの一元管理を目指して
販売・購買は自社開発のオフコンで対応し、倉庫管理は物流メーカーのダイフクのシステムを、経理はミロク情報サービスのシステムを採用していた。03年に内田洋行ITソリューションズに依頼し、内田洋行のスーパーカクテル(スパカク)を生産管理システムとして採用し、既存の物流・経理システムも一元管理できるようにパッケージシステムに移行した。
北海道工場 取締役工場長 齋藤 俊 氏
トレーサビリティーシステム採用で事務作業が大幅に時短化され、有効在庫の考え方を取り入れることで、手作業で管理していた原料発注もシステム化によって、過不足なく原料の調達ができるようになった。
顧客の要望が多かったトレーサビリティに対応
システム導入以前は、大手メーカーのオフコンを使って自社開発したシステムを使用していた。導入時スパカクと比較検討したが、独自に再構築するには時間と費用がかかり、作りこみも必要だったためパッケージに切り替えた。05年当時、HACCPに基づく考え方が普及しはじめ、百貨店のブランドオーナー等から「商品~原料のトレーサビリティーを進めてほしい」という要望が多かった。
北海道工場 管理部業務・物流課係長 江沢 章宏 氏
スパカク導入以前は、何か問題があった時には紙ベースで帳票を調べ、取引先が求める回答に行き着くまでに時間がかかったが、システム切り替え後は、必要なキー操作だけでロットトレースができ、商品の配荷先が瞬時に分かるようになった。
システム導入の成果
Results
――実際に『スーパーカクテルデュオFOODs』を導入してどのような効果がありましたか?
有効在庫の考え方が標準機能に
当時「有効在庫の考え方」はスパカクでは標準でなかったが、製品だけでなく、原料の引き当てで、ある商品を作るのに他商品との共通の原料や半製品を使ってよいのかを管理できるようにカスタマイズしてもらった。手作業で管理していたときには、原料の不足が発生したが、スパカクに置き換えてからは原料発注も楽になり、原料不足は解消された。同社のカスタマイズによって「有効在庫の考え方」は製造業全般で便利だと認識されスパカクの標準機能に実装されている。
システム化で、これまで繁忙期にシステム担当者が行っていた月次の会議資料作成や営業から依頼を受けた客先用の営業資料の作成から解放され、大幅に時短に繋がった。煩雑な事務作業をしなくても営業は独自にシステムから欲しい資料をCSV形式で取り出し、加工して客先に届けられるので、スピード感をもって仕事ができるようになった、という。
生産の中心を担う北海道工場。産地と素材にこだわった餡を生産し、全国に発信している。
今後の展望
Prospects
――今後の課題や展望はございますか?
ラベルの自動発行で、転記ミスを防止したい
現状の課題は、ラベルデータ作成の自動化だ。スパカクのデータを見て、ラベル作成ソフトに情報を手入力しラベル出力している。本来ならばシステム連携し自動でラベル発行ができると、転記ミスもなくなる。次回システム更新のテーマとして検討している。
コロナ禍で巣ごもり需要にも対応
4月、5月のコロナによる自粛で百貨店や業務店の業績が低迷しているが、同社でも業務用製品は生産調整をしている。当面コロナの影響は続きそうで、新たに量販店で直接消費者に訴求できるぜんざいやカップ入りあんこなどの新商品を開発している。
量販店販売用のぜんざい (左)「あられ入りぜんざい」 (中)「ミルク入りぜんざい」 (右)「もち麦入りぜんざい」
※掲載内容は取材時点のものです。
おススメの製品・ソリューション
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