- 社 名
- 株式会社ヤマミ醸造
- 事業内容
- たまり、しょうゆの醸造および各種調味液製造
- 設 立
- 昭和63年11月1日
- 資 本 金
- 2,000万円
- 所 在 地
- 〒475-0823 愛知県半田市港町3丁目106番地
株式会社ヤマミ醸造は、たまり醤油および業務用の加工調味料(タレ、ツユ、ソース、ドレッシング等)の製造・販売を生業としています。全国の醤油メーカー(約1,000社)の中で、わずか2%しかない「たまり醤油」に特化しており、価格競争に巻き込まれることはありません。250kg以上のロットを下限とした変量多品種に対応するオーダーメイド商品が95%を占め、一つとして同じ商品はなく、小袋からローリーで納める大容量まで対応しています。
一昨年末からは異常気象、円安や新型コロナ、ウクライナ・ロシア戦争等の諸事情により大豆価格が2倍以上に急騰、また資材やエネルギーコストも上昇しており、他の調味料メーカー同様に厳しい状況は変わっていませんが、ユーザーから指名での注文が多く、価格競争にも巻き込まれないため、要望に合わせた提案への対応ができています。
変量多品種の多様な包装形態、常温・チルド・冷凍と全温度帯に対応する業務を、内田洋行の「スーパーカクテル(スパカク)」が裏で支えています。
導入後の効果
Effect
- 受注処理を効率化
- 顧客別の在庫管理で適正な在庫を維持
- 商品別売上実績の見える化で売上を予測
導入の背景
Background
リプレイスをきっかけに食品特化システムへ
当時は大手電機メーカーの販売管理システムを採用していましたが、中小向けのシステムから撤退を表明したため、リプレイスを余儀なくされました。 システムのリプレイスが終わると1ヶ月もたたないうちに旧システムがダウンし、ギリギリのタイミングだったと当時を振り返ります。
導入のポイント
Point
決め手は食品特化のパッケージシステム
「客の要望を聞いて開発したパッケージなら、素人が使っても、必要なノウハウが詰まっている」(竹内加代子代表取締役社長)と考え、システム導入前から関わりのあった内田洋行ITソリューションズを含む3社から話を聞きました。 「スパカクは食品に特化している」という、先代で父親でもある土屋春雄氏の一言が決め手となり、2007年にキックオフ、2008年に導入となりました。 ITSエンジニアとのやり取りから、自分たちのやりたいこととできることを切り分け、必要な部分はカスタマイズで対応し、スパカクを本稼働させました。
(写真左)代表取締役会長 竹内 三之 様
(右)代表取締役社長 竹内 加代子 様
導入の成果
Results
受注処理の効率化で誰でも対応可能に
当時は1件受注するのに5分以上の時間がかかっていたため、導入するシステムには納品書が出てくるというレベルではなく、手書きをやめるというところまでを望んでいました。 スパカク導入後は、コードの入力で1分もかからず受注ができるようになり、新人でも受注の対応ができるようになりました。社長からの提案でスパカクの入力の段取りを当時新卒の2人の事務員に任せたところ、スパカク導入前は先輩から教わることばかりでしたが、スパカクを介して自信がつき自分たちから積極的に働きかけるようになったと話します。
顧客別の在庫管理が可能に
カスタマイズでは、注文が集中するイベント時には在庫を切らさずに捌き、注文が減る連休明けは過剰在庫とならないよう、顧客別の在庫管理ができるようにしています。商品別に売上実績が見えるので、昨年の実績との比較や、今年の受注予測が可能になりました。 また、得意先別、売上別・商品別の売上実績からリベート率を出す時に、従来は手計算で行っていましたが、スパカク導入後は売上の何%と設定するだけで、手計算が不要になりました。そのほかに、一つの取引で請求先と請求書の宛名が違う場合も煩雑な業務が無くなったといいます。 「今はまだ台帳への入力や出荷など請求書は確認の意味も含めて紙ベースで行が残業しなければ終わらず、今後はデータ化を推進していきたい」と話します。
外部システムとの連携もサポート
時間のない中でのリプレイスで、基本機能の中でできることもすべて把握しているわけではなかったため、自分たちのやりたいことや外部システムの連携など、コスト面や機能面で、営業やエンジニアがコンサルタント的な役割を果たしてくれたと話します。リプレイス時にCSVで置き換えるはずの顧客データは旧システムのダウンで手入力となってしまいましたが、「それはそれでスパカクの入力練習になった」と常に前向きです。
(写真左)第2工場(中央)たまり仕込みタンク(右)第2工場調味液加熱エリア
今後の展望
Prospects
付加価値のある差別化商品を提供する調味料メーカー
現在、営業は5人、コロナ前は8人で回していましたが、今後は請負営業を増やしていきたいと考えています。「できれば、優秀なリベート(経費変動)制で働いてもらえる請負営業を増やしたい。人手不足の対応で頑張った分、会社への利益をもたらす」(竹内三之代表取締役会長)と話します。 「たまり醤油」に特化しているという点で同社は差別化しやすいため、不可価値のある差別化商品を提供する調味料メーカーとして変化に対応しながら、拡大と飛躍を目指します。
※掲載内容は取材時点のものです。
▼ヤマミ醸造様ホームページ▼
https://tamari-shouyu.com/ 業務用サイト「業務用たまり醤油仕入れ工場」
https://yamamijyozo.co.jp/ 一般向けサイト
おススメの製品・ソリューション
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