HACCPによる衛生管理手法の中にハザード分析(HA)というものがあります。ハザード分析(HA)は、HACCPにとって非常に重要で基本とも言える部分です。
ハザード分析(HA)とは?
ハザード分析(HA)とは、まず、原材料および製造加工工程における潜在的なハザードについて、起こりやすさや、起こったときの健康被害がどの程度なのか等明らかにし、さらに、それぞれのハザードに対する管理方法を明らかにしていくことです。
ハザード分析は「製品の特性、意図する消費者などを記載した製品説明書を作成し、製造工程図を作成する。」「作成した製品説明書と製造工程図を確認し、原材料及び工程に危害要因がないか確認する。」といった方法があります。特に後者の危害要因は、下記の3つに分類することが出来ます。
- 生物的:原料由来あるいは工程中に汚染を受ける可能性がある微生物。
- 物理的:金属、ガラス、硬質プラスティックなどの混入する可能性がある硬質異物。
- 科学的:原料に残存している可能性がある農薬、誤って混入する可能性がある化学物質。
ハザード分析(HA)のメリット
潜んでいる危害要因を全従業員が共有できる
製品に潜んでいる危害要因は、その担当部署では分かっていても、事業所全体では把握できていないというケースが多々あります。各部署の担当者で構成されるHACCPチームによる危害分析を行うことで、それまで、その危害要因と関わりの少ない部署にまで情報が行きわたり、全従業員で同じ危険要因を共有することができます。結果、会社全体の衛生意識が向上することにつながります。
どの危害要因への対応が優先なのかを明確化できる
危害要因には、すぐに健康への影響等があるものとそうでないものがあります。今まで気付いていなかった緊急性の高いものなどが発見されることにもつながり、何が重要管理点なのかを明確にすることができます。
万が一問題が起きた際に、早急な対応が取れる
危害分析を行うことで、起こり得る問題を予め分析し、その対策を定めることができます。それにより、問題が起きた際の対応も最小限にすることができます。
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