- 社 名
- 株式会社荻野商店
- 事業内容
- こんにゃく粉・グルコマンナンの製造及び販売
- 創 業
- 1955年6月
- 資 本 金
- 3,000万円
- 所 在 地
- 群馬県甘楽郡下仁田町下仁田28
群馬・下仁田の地で大正時代に創業し、100年以上の歴史を誇るこんにゃく粉製造の老舗・株式会社荻野商店様。こんにゃくやしらたきの製造に用いられるこんにゃく粉を主力商品とし、多様な食品の結着や食感向上に利用されるこんにゃく100%のグルコマンナンの製造なども手がけています。2019年には食品安全マネジメントシステムの国際規格「FSSC22000」を取得。徹底した品質管理と安定供給で、業界をリードしています。
ファインスーパーマンナンを使った食品例
マジックマンナンの固化イメージ
同社では長年、オフィスコンピュータによる基幹システムを使用していましたが、2023年に内田洋行ITソリューションズ(以下ITS)の統合システム「スーパーカクテル(スパカク)Core FOODs」を導入。システムの一元化が実現したことで、課題だったデータ活用や電子化を大きく前進したほか、業界標準に近いフローで効率的に業務を進められるようになりました。
導入後の効果
Effect
- 仕入から販売までシステムが一元化、データ活用も容易に
- 商習慣を考慮したカスタマイズでシステムが早期に浸透、電子化も進んだ
- 業務フローを業界標準の仕組みに近づけられた
導入の背景
Background
データ活用や非効率さを感じていたオフコンをERPへ
食品業界のシェアが高く実績十分なスパカクを導入
長年、基幹システムとしてITSのオフィスコンピュータ(オフコン)を利用し続けてきた株式会社荻野商店様。こんにゃく粉業界の商慣習に合わせてカスタマイズしていたオフコンを使い慣れていた一方で、データ活用のしづらさや他のシステムとの連携の難しさに課題を感じていたと、同社専務取締役の齋藤裕介氏は振り返ります。
「オフコンは個別の機能に特化しているため、データを比較したり、経営に必要な情報を抜き出すことが難しいのが課題でした。また、オフコンで対応可能な業務範囲は限られており、複数の別の業務システムを併用。システム間でのデータ連携が難しいため、同じ内容を複数のシステムに入力したり、手書きで転記したりと、無駄な作業が発生していたのです。
各システムに習熟するには時間がかかりますから、業務の属人化も発生。仕入部門と販売部門のシステムが異なるなどの非効率な状況もあり、システムの一元化が求められていました。」
専務取締役 齋藤 裕介 様
いわゆる「2025年の崖」を目前に控え、オフコンの保守終了も迫っていたことから、同社は汎用的で更新可能なERPへの移行を本格的に検討。オフコンの保守運用で業界の商慣習を理解しているITSに相談し、2022年に「スーパーカクテルCore FOODs」の導入を決定しました。
「一足飛びに一般的なERPに移行するのはかなり厳しいと感じていましたし、これまで長くお付き合いのあるITSにそのままお願いするのが一番だと考えました。またこうしたシステムは、ユーザーが多いもののほうが使い勝手が良いはず。スーパーカクテルは食品業界でのERPとしての十分な実績があり、シェアがかなり高いことも決め手になりました」
導入の成果
Results
商慣習を変えない最低限のカスタマイズで、導入がスムーズに
クラウドツールとの連携で電子化も進んだ
導入決定後、同社とITSは毎月打ち合わせを実施。スーパーカクテル導入によって業務システムが一元化されることから、改めて業務内容の棚卸を行ったうえでカスタマイズの内容を決め、稼働への準備を進めていきました。
「方針として、カスタマイズは必要最小限にして、可能な限り業務のやり方や仕組みを変えることを掲げました。ただ、実施しないと商習慣ごと変えなくてはならない部分についてはカスタマイズを行いました。
こんにゃく粉製造が他業界と少し異なるのは、原料となるこんにゃく芋の性質のわずかな違いが最終製品に影響しやすいことです。いつでも均質な原料が入ってくるわけではない中、一定の品質のこんにゃく粉をつくらなければなりません。そうした『原料ありき』の仕組みに対応するために、入荷仕入計上の規格明細や契約単価・掛け率、ロット管理などをカスタマイズ。ITSにはいろいろと要望をしましたが、都度現実的な対応をしてもらえたので、最低限のカスタマイズで済んだと思っています」
カスタマイズのほか、当時スタートするタイミングだったインボイス制度への対応も行い、2023年秋に本稼働開始。スーパーカクテルは比較的スムーズに社内に浸透していったようです。
「システムの移行に、そこまでの抵抗感はなかったと思います。オフコンからガラッと変わったというよりは、細かい操作だったり業務フローを変えるという形でした。kintoneやASTERIA Warpとの組み合わせで、今までずっと紙で書いたものを電子化できたのも良かったですね」
システムが社内共通になり、業務効率アップ
業務フローを業界標準に近づけられたメリットも
スーパーカクテル導入から2年を経て、齋藤氏が最もメリットを感じているのは、システムの一元化に成功した点だといいます。
「やはり、社内で使っているシステムが統一され、仕入から販売まであらゆる部門が共通のシステムを使うようになったことは非常に良かったですね。オフコンでは難しかった統計処理などデータの活用も含めて、一つのシステムでできるようになったことは業務効率化に大きなメリットがありました。
先ほども触れたように、スーパーカクテルは社員にあまり抵抗感なく受け入れられ、それぞれの担当者にとっても扱いやすいシステムになっているのではないでしょうか。どのくらい業務効率化に寄与しているかは、オフコン時代と数値的に比較しているわけではありませんが、何より当社にとって『肌に合っている』システムだと思います」
また、導入の際に業務を棚卸したことで、業界標準に業務を近づけていく流れができた点も収穫だったそうです。
「『原料ありき』と述べたとおり、こんにゃく粉製造独特の商習慣もありますから、完全な食品業界の標準にたどり着くのは難しいとは思います。ただ、スーパーカクテル導入で、今までやってきた業務フローを一定程度、食品業界で一般的な形に少しは近づけられたのは良かったですね。できるだけ世の中の標準に業務を寄せていくことは、結果的に自社にとってのメリットになっていくはずです」
専務取締役 齋藤 裕介 様
外観
今後の展望
Prospects
ERPは企業の「足腰」を強くする投資
今後はスパカクによるデータ活用を進めていく
齋藤氏は今後、さらにスーパーカクテルの活用を進めていきたいと語ります。
「まだ十分にスーパーカクテルの機能を使いきれていないという感覚はあります。データ活用ももう少し取り組んでいきたいのですが、たどり着きたいデータの内容によっては、抽出に手間がかかることもあります。BIツールとの連携など、ITSの力を借りて仕組みを整えていきたいと考えています。」
インタビューの最後に、スーパーカクテルの導入を検討している企業様へ向けてのメッセージをいただきました。
「ERP導入は、当社のような中小企業にとってコスト的なハードルが高いのは事実です。導入したからといってすぐさま売上アップにつながるというわけではありませんが、これは自分たちの『足腰』をしっかりさせるための投資。まだ効果を検証している途上ではありますが、私はスーパーカクテルを導入して良かったと思っています。
例えばお客様からお問い合わせをいただいた際も、今までは帳票をひっくり返していたような場面でスムーズに確認ができるようになりました。そして、オフコンなど従来の仕組みを使い続けていることで、仕事の進め方がどうしてもこの時代の標準的なあり方と離れてしまうリスクはあります。そうした観点でも、スーパーカクテルによるシステム一元化は非常にメリットがあると思います」
※掲載内容は取材時点(2026年2月)のものです。












