HACCP衛生管理の経過措置は2021年5月末!概要・導入実態・効率化まとめ

HACCP衛生管理の経過措置は2021年5月末!概要・導入実態・効率化まとめ

食品衛生法改正の概要

食品衛生法改正の概要

 共働き世帯や高齢単身世帯の増加を背景として、外食・中食需要の増加、食に関連するニーズの変化、食のグローバル化等々、食品を取りまく環境は日々変化しています。このような変化に伴い、食品等を提供する事業者には徹底した衛生管理が、行政には食中毒事案拡大防止のための的確な対応が求められています。食品安全確保のため、国際標準と整合的な食品衛生管理を実現すべく、食品衛生法が改正されました。

 改正内容は大きく7つに分類されます。

  1. 広域的な食中毒事案への対策強化
  2. HACCPに沿った衛生管理の制度化
  3. 特別の注意を必要とする成分等を含む食品による健康被害情報の収集
  4. 国際整合的な食品用器具・容器包装の衛生規制の整備
  5. 営業許可制度の見直し及び営業届出制度の創設
  6. 食品のリコール情報の報告制度の創立
  7. 輸入食品の安全確保・食品輸出関係事務の法定化

 今回の改正は、売上の大小に関わらず、食品に関わるすべての事業者が何かしらの対策を講じる必要があります。施行や経過措置のタイミングはそれぞれ改正内容によって異なるため、確認が必要となります。

HACCPに沿った衛生管理とは

HACCPに沿った衛生管理とは

 食品衛生法改正の中で、特に注目されているのがHACCPに沿った衛生管理の制度化です。原則として食品の製造・加工・調理・販売等を行うすべての事業者を対象に、衛生管理の見える化を義務化するものです。一般的な事業者は、左下の4項目を実施しなければなりません。

 一方、小規模事業者については、業界団体が作成し厚生労働省が内容を確認した手引書を参考にして右下の6項目を実施していれば、「営業者は厚生労働省に定められた基準(一般衛生管理の基準とHACCPに沿った衛生管理の基準)に従い、公衆衛生上必要な措置を定め、これを遵守している」と見なされます。

一般的な事業者の場合
  1. 「一般的な衛生管理」及び「HACCPに沿った衛生管理」に関する基準に基づき衛生管理計画を作成し、従業員に周知を徹底
  2. 必要に応じて、清掃・洗浄・消毒や食品の取扱い等について具体的な方法を定めた手順書を作成
  3. 衛生管理の実施状況を記録し、保存
  4. 衛生管理計画及び手順書の効果を定期的に(及び工程に変更が生じた際等に)検証し(振り返り)、必要に応じて内容を見直す
小規模事業者の場合
  1. 手引書の解説を読み、自分の業種・業態では、何が危害要因となるかを理解
  2. 手引書のひな形を利用して、衛生管理計画と(必要に応じて)手順書を準備
  3. その内容を従業員に周知
  4. 手引書の記録様式を利用して、衛生管理の実施状況を記録
  5. 手引書で推奨された期間、記録を保存
  6. 記録等を定期的に振り返り、必要に応じて衛生管理計画や手順書の内容を見直す

 改正食品衛生法は2020年6月に施行され、今年2021年6月から本格的にHACCPに沿った衛生管理の制度化運用が開始されます。経過措置期間中の今だからこそ、衛生管理方法を準備する必要があります。

HACCPの導入実態

HACCPの導入実態

農林水産省の調査によると、HACCPに沿った衛生管理を既に導入している事業者は全体の22.5%、導入途中を加えると40.5%という結果になりました。

事業者の半数以上がHACCPに沿った衛生管理を導入できていないということです。

参考:農林水産省「令和元年度 食品製造業におけるHACCPに沿った衛生管理の導入状況実態調査結果

HACCP衛生管理文書トラブル

 HACCPに沿った衛生管理を実現する上で特に課題となるのが、文書管理です。清掃管理や消毒管理、水質記録などHACCPに沿った衛生管理を実施するにあたり、大量の帳票が発生します。

記入する帳票が大量

記入する帳票が大量

 HACCPの衛生管理では同じ管理内容を複数の帳票に記載しなければならないこともあり、転記ミスの可能性が高まります。大量の帳票を保管する場所を確保しなければならず、記入物・紙の汚れでかえって交差汚染を招く恐れもあります。

管理項目のチェック漏れ

管理項目のチェック漏れ

 温度の管理や工程チェックなど、経過を継続して確認しなければならないものが複数あると閾値チェックに漏れが発生する可能性があります。記入漏れや誤記入がないか確認するためにダブルチェックなどが必要となり、手間や工数がかかります。

データ収集・集計が手間

データ収集・集計が手間

 検査結果や記録、診断に関する日報は、収集・集計に時間がかかります。特に日報のフォーマットが決まっていない場合、都度内容を読み込み、データを掬いあげる必要があります。日報から月報を起こすだけで他の作業も出来ず、数日かかってしまうことも…。

HACCP文書管理お役立ちツールご紹介

 先述の通りHACCPに関わる文書の管理は、手作業では手間も時間もかかります。作業の効率化や品質向上のために、文書を電子化することをお勧めします。

 本記事で紹介する帳票ペーパレス化ツール「XC-Gate.ENT」は、Excelで作成された帳票をタブレットやモバイル端末で入力させることが可能です。現場の状況をリアルタイムで報告することが出来、取り込んだ帳票を検索することで危害要因などの原因究明を可能にします。日々の日報から実績を読み込み、集計はもちろん作業傾向なども分析できます。


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