原料原産地表示制度の経過措置は2022年3月末まで!表示方法の判断に必要な3ステップとは

公開日:2021.03.30
更新日:2024.07.03

改正原料原産地表示制度の経過措置終了に備えて

この記事では、原料原産地表示制度の概要や改正に至った背景、表示方法を判断するために必要なステップをご紹介します。複雑な表示方法判別に役立つツールやお役立ち資料をご用意しております。

原料原産地表示制度の背景

原料原産地表示制度の背景

 グローバル化に伴い、食品においては多種多様化やフードチェーンの複雑化、そして様々な国の原材料を用いた加工食品の流通が増加しています。このような状況下から、平成13年には加工食品の原料原産地表示制度が一部の品目で義務化されました。平成16年には対象が20の食品群と4つの個別品目に拡大され、その後品目追加により22食品群と4品目が義務化の対象となりました。

 しかし、従来の加工食品の原料原産地表示制度では、店舗で陳列されている加工商品全体の約11%を占めるにすぎず、加工食品の原材料の産地情報が、消費者に十分提供されているとは言えない状況でした。

 原料原産地情報は、消費者にとって関心の高いものでもあったことから、全ての加工食品を対象として原料原産地表示制度を義務付けることが、平成29年9月に定められました。義務化に際して経過措置期間が設けられており、事業者は令和4年3月末までに改正に対応する必要があります。

原料原産地表示制度の概要

(1)一般用加工食品の場合

平成29年8月まで 平成29年9月以降
対象となる食品
  • 改正前基準の別表15の1~22に定める加工食品(22食品群)
  • 改正前基準の別表15の23~26に定める加工食品(個別4品目)
  • 全ての加工食品(輸入品を除く)
  • 基準の別表15の1~5に定める加工食品(22食品群と個別4品目)は従前のとおり
  • 基準の別表15の6に「おにぎり」を追加
対象となる原材料
  • 改正前基準の別表15の1~22に定める加工食品(22食品群)に占める重量割合が50%以上の原材料
  • 改正前基準の別表15の23~26に定める加工食品(個別4品目)の原料原産地表示対象となる原材料
  • 加工食品に占める重量割合上位1位の原材料
  • 22食品群および個別4品目については従前のとおり
  • 新たにおにぎりの「のり」を追加
表示方法
  • 対象原材料の原産地を国名で表示
  • 国別重量順表示
    1. 表示する原産地が2以上ある場合には、製品に占める重量割合の高いものから順に国名を表示(3以上の場合には、3か国目以降は「その他」と表示することもできる
  • 対象原材料の原産地を国名で表示
  • 国別重量順表示
    1. 表示する原産地が2以上ある場合には、製品に占める重量割合の高いものから順に国名を表示(3以上の場合には、3か国目以降は「その他」と表示することもできる
    2. 対象原材料が加工原材料である場合、製造地を表示
  • 国別重量順表示が困難な場合には、「又は表示」「大括り表示」を行うこともできる
  • 基準の別表15の1~6(22食品群と個別5品目)は従前のとおり国別重量順表示

(2)業務用加工食品、業務用生鮮食品の場合

平成29年8月まで 平成29年9月以降
対象となる食品及び原材料等
  • 改正前基準の別表15の1~26に定める加工食品(22食品群と個別4品目)の原料原産地表示の対象原材料となる業務用食品の原料原産地情報又は原産地情報
  • 最終製品の原料原産地表示の対象原材料となる業務用食品の原料原産地情報、原産国情報又は原産地情報
  • 基準の別表15の1~6に定める加工食品(22食品群と個別5品目)の原料原産地表示の対象原材料となる業務用食品は従前のとおり

原料原産地表示 判断のための3ステップ

 原料原産地表示の方法を判別するためには、大きく3つのステップに分けることができます。3ステップの中の確認項目にチェックをつけることで、自社製品に適切な表示方法を確認することが可能です。

※詳しい判別方法につきましては、参考資料「新しい原料原産地表示制度 事業者向け活用マニュアル」を参照ください。

自社で製造する食品(製品)が原料原産地表示の対象となる食品か確認しましょう。

Q1:国内で製造または加工した加工食品ですか?

Q2:以下の加工食品に該当しますか?
<原料原産地表示の対象外>
(ア)加工食品を設備を設けて飲食させる場合(外食)
(イ)容器包装に入れずに販売する場合
(ウ)他法令によって表示が義務付けられている場合
   ⅰ)「酒税の保全及び酒類業組合等に関する法律」(昭和28年法律7号)(ワインなど)
   ⅱ)「米穀等の取引等に係る情報の記録及び産地情報の伝達に関する法律」
(平成21年法律26号)(米加工品など)
(エ)食品を製造し、又は加工した場所で販売する場合
(オ)不特定又は多数の者に対して譲渡(販売を除く。)する場合
<原料原産地表示を省略できるもの>
(カ)容器包装の表示可能面積がおおむね30㎠以下の場合

Q3:基準の別表15の2~6に掲げる加工食品(農産物漬物、野菜冷凍食品、うなぎ加工品、かつお削りぶし(かつおのふしを原材料とするものに限る)、おにぎり)ですか?

Q4:基準の別表15の1に掲げる加工食品(22食品群)ですか?

Q5:原材料及び添加物に占める重量の割合が最も高い(重量割合上位1位)生鮮食品(生鮮原材料)の重量割合が50%以上ありますか?

原料原産地表示の対象となる食品のため、表示すべき対象原材料を特定しましょう。

Q6:原材料に占める重量割合上位1位の原材料は何ですか?

Q7:その対象原材料は生鮮食品(生鮮原材料)ですか?それとも加工食品(加工原材料)ですか?

ここまでに確認した原材料(対象原材料)について、今後の1年間で当該原料原産地の国別の重量順位の変動の有無や産地切替えに応じた包材等の切替え対応の可否、当該原材料の使用国数を確認しつつ、当該食品(製品)に適切な表示方法を見出しましょう。

Q8:表示をしようとする時点(製造日)を含む今後の1年間に使用される予定の産地について、国別の重量順位の変動や産地切替えが行われる見込みがありますか?

Q9:産地の切替え等の度に、表示の切替え(包材の切替えやラベルシール対応)が可能ですか?

Q10:対象原材料の産地別使用実績について次のいずれに該当しますか?

  1. 過去3年の産地別使用実績を把握した結果、過去実績からみて、今後の1年間に使用される予定の産地について、傾向が同じである
  2. 過去3年の産地別使用実績を把握した結果、過去実績と同様の傾向とならない
  3. 新製品であるが、既存の製品と原材料の管理を共通化している製品がある
  4. 新製品である(既存の製品と原材料の管理を共通化していない)

Q11:今後の1年間に使用される予定の対象原材料の産地は、何か国ですか?

Q12:今後の1年間に使用される予定の対象原材料をどのように表示すればよいですか?

食品表示を効率化するツール紹介

 消費者が選択する指針の1つとして注目されている、原材料の原産地情報。その表示の判別は、上記の通りかなり複雑です。取り扱う製品が複数あれば、確認にかかる手間や時間も比例して増加します。

 本記事で紹介する「食品大目付 そうけんくん」は、食品表示法や表示基準のほか食品表示関連法規や原料情報が網羅されている食品表示管理システムです。複雑な食品添加物・残留農薬基準や食品法規の一括チェックを可能にします。

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