食品ロス削減!2030年までに半減するための企業の取組とは

公開日:2021.6.30
更新日:2023.9.27

食品ロスを減らすために企業が出来ること

「食品ロス」とは、食べ残しや売れ残り、賞味期限が近いなどの様々な理由で、本来食べられるのに廃棄される食品をいいます。資源の有効活用および環境負荷への配慮から、食品ロスを減らすことが重要視されています。

日本の食品ロスの現状

日本の食品ロスの現状

 日本の食品廃棄物等は年間2,531万tで、そのうち食品ロスは年間600万tと推計されています。日本人1人あたりお茶碗1杯分のごはんの量が毎日捨てられている計算です。このうち事業活動を伴って発生する事業系食品ロスは324万t(54%)、さらに細分化すると図のような割合となります。

 この背景から、国は事業系食品ロスを、2030年度までに2000年度比で半減するとの目標を立てています。食品を扱うすべての企業が一丸となって、食品ロスの削減という大きな課題に取り組む必要があります。

食品ロス削減に関する法律

食品リサイクル法

食品リサイクル法

 正式名称は「食品循環資源の再生利用等の促進に関する法律」。
食品の売れ残りや食べ残し、もしくは製造過程において大量に発生している食品廃棄物について、発生の抑制・減量により最終的に処分される量を減少させ、飼料や肥料として再生利用できるよう促進する法律です。食品製造業、食品卸売業、食品小売業、外食産業と業種別に目標が定められています。

食品ロス削減推進法

食品ロス削減推進法

 正式名称は「食品ロスの削減の推進に関する法律」で、食品ロスの定義や基本方針、施策などが盛り込まれています。食品ロスの削減に関して、国や地方自治体などの責務を明らかにし、施策の基本事項を定めています。

食品ロスへの企業の取組

 上記の通り、食品業の中でも業態によって食品ロスの発生割合は異なっています。それぞれの業種では、具体的に下記のような取り組みで食品ロス削減に努めています。

食品製造業

需要予測の高度化や適正受注の推進
消費実態に合わせた容量の適正化
原料の無駄のない利用、製造・出荷工程の適正管理・鮮度保持
製造方法の見直しや容器包装の工夫等による賞味期限の延長
年月表示化など賞味期限表示の大括り化
食品の端材や形崩れ品の有効活用

食品卸売業

厳しい納品期限の緩和
需要予測の高度化や適正発注の推進
季節商品の予約制等需要に応じた販売の工夫
売り切りの取組(値引き・ポイント付与・等)
小分けや少量販売
本部と加盟店が協力したロス削減(フランチャイズ)

外食産業

天候や日取り等を考慮した仕入れ等
小盛りメニューや消費者の要望に応じた量の調節等
おいしい食べきりを呼びかける「3010運動」等の実施
残った料理の持ち帰り(消費者の自己責任が前提)

共通

食品ロスの状況と削減の必要性の理解
消費者に対する自らの取組の情報提供や啓発の実施
食品廃棄物等の継続的な計量
サプライチェーンでのコミュニケーションの強化

 食品の製造業では需要に基づいた生産量の調整、卸売業では納品期限緩和や値引き等用いた売れ残り防止、外食産業では食べ残しを発生させないよう提供量の調節や持ち帰り制度など、それぞれの性質に合わせて食品ロス削減の対策を講じることが可能です。

食品業のお役立ちツールご紹介

 上記施策中にもあるように、事業系食品ロスを削減するためには、高精度な需要予測や適正在庫管理が必要とされています。販売管理システムや生産管理システム、在庫管理システムなどの基幹システム内のデータを分析し、食品ロス削減を実現しましょう。廃棄を少なくするために在庫管理を見直すことで、不動・過剰在庫を減らし入出庫作業の効率化につなげることも可能です。

 本記事で紹介するスーパーカクテルCoreFOODsは、販売・生産・原価管理を統合した食品業向け基幹システムです。過去の売上データから販売・生産計画、製造指示へと業務をつなげ、売上機会の損失や在庫ロスを防止することが可能です。

食品業向け販売管理

食品業向け生産管理

食品業向け原価管理

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